我が子をかしこく育てたい!
小学生の頃、朝早く学校に行って、授業前に遊んでいましたか?
朝早く登校して8時半までにひと遊びしていれば、脳が覚醒して1時限目の授業がしっかり聞ける = 幼児期からの「生活リズム」の確立が、受験勉強・社会人まで、一生の基礎になると言われます。 「賢い子どもにしたい。先々苦労させたくない」と思うなら、幼児期に生活力を身体で覚えさせてあげることが、「当たり前」ができる大人になるために必要です。
6時に起こして、でんぐり返しを3回。身辺整理~家事手伝い、今日の保育園でやることを想定したお話、歌、朝食、排便のうえ登園。 これを卒園まで続けましょう。
幼児は、起床から14時間後に眠くなるため、6時起床~20時消灯がベスト。3歳までに6時起きが定着していると、小学校入学後の学習態度や生活の自立がスムーズにいきます。(神山潤)
神山潤プロフィール ↓
子どもが朝起きるのは誰の仕事? ちゃんとした小学生になれる?
学校に遅刻しないように決まった時間に朝起きるのは、誰の仕事ですか? それは当然子ども自身の仕事 です。しかし、良かれと思って起こしてしまうことで子どもは親に依存するようになり、自立を妨げます。「起こさ ないと遅刻するから」というヘルプが、結果として自分で起きなくてよい状態をつくり、遅刻をした場合も「ちゃんと起こしてくれなかった」親のせいにするようになります。自分の責任で起きるように関わっていきたいものです。
テレビで子育ては・・・ 最悪!?
保護者が自分の時間の確保や仕事がスムーズにすすむために、テレビに子守りをさせるケースは最悪です。生きる力を育てようと思われるなら家にテレビを置かないくらいの決心をしてください。(天外伺朗)
天外伺朗プロフィール ↓
脳のニューロン:0歳の時が最大数・・・ ということは!?
0歳のとき、脳のニューロンは人生最大数!→必要な刺激に反応して、必要なだけのニューロンが シナプスとつながり、整理されて通常の数になります。乳幼児期にテレビ、PC、ケータイなどの音・光刺激が多いとニューロンが整理されず、いろんな事に反応するため情緒的には、不安定になるのだそうです。
知っておきたい生体リズム
ヒトの生体リズムは、およそ25時間で刻まれており、地球の24時間周期に合わせるには、朝の光が必要です。明るさの変化のない場所で寝起きしていると、生体リズムがだんだんずれてしまいます。朝、脳が光を感じることで24時間にリセットしてくれます。逆に、夜浴びる光には、このズレを大きくしてしまう 困った働きがあります。夜はテレビやパソコン、ゲーム機の光刺激は避けてあげましょう。
Q:遅く寝た翌日は、ゆっくり寝せておいてはいけないのでしょうか?
A:お子さんのためにはリズムを乱さないこと。 何が本当に大切かを考えて!
前の晩 遅くまで起きていたからといって、朝寝坊をさせてしまうと、生体時計と地球時間とのズレが ますます大きくなって、時差ボケ状態になってしまいます。ゆっくり寝かせてあげたいという親心が、結局は、お子さんの心と体のためにならないということを知っておいてください。
子どもを伸ばす「眠り」の力 (神山 潤 著) より
睡眠と生活習慣の大切さ
親の都合を優先する「子育て支援」でなく、生物としてのヒトの成長を大切にする「子ども支援」がなおざりにされると、ヒトはもろくて弱くなる。骨の折れる作業だが、積極的な寝かしつけ、朝、起こすことを!
1.決まった時間に寝る = 親子で「寝る時間の お約束」から「寝かしつけ」を!
子どもは「眠くなったら、自然に寝るもの?」
答えは NOです。 放っていたらいつまでも寝ない
2.朝6時に起こし朝陽(光)を浴びる! すると… 夜は20時に(起きて14時間後)コロンと眠くなる。
「寝かしつけ」を楽にする方法=朝一番にカーテンを開け、朝陽(光)を浴びる
3.朝ごはんは欠かさないで!=目覚めがよくなる! 朝5時が最低体温~体温上昇&脳の覚醒に栄養が!
4.汗をかいて遊ぶと夜はぐっすり! 心も体も元気になる! ハーハー言うくらいの外遊びがよい眠りに!
5.家族で思い切って、早起き(6時起き)・早寝にきりかえる!子どもは親の鏡=大人も潜在能力を発揮!?
6.睡眠日誌を一週間!=ひと目でわかる子どもの健康。早起きの日はグズグズしないのがわかってくる!?
7.寝る時間を決めて~夕食とお風呂の時間設定。パパの帰りを待たず、決めた時間に計画的に!
8.夜の強い光が眠りの大敵! テレビ・PC・ケータイの光刺激が脳を覚醒させ、眠りのリズムを崩す。
9.我が家流の「おやすみの儀式」を!寝かしつけには工夫が必要。子どもの将来のため、根気と工夫を!
10.寝るとき&寝たあとも部屋は暗く! 夜の光=覚醒レベルを上げ、メラトニンの分泌を減らすので×。
夜ふかしと学業成績の調査:小学校高学年(4~6年)
9時半前に寝る VS 10時以降に寝る
成績上位群の50%が9時半前に寝るだったそうです。
眠り=脳を冷やし、勉強内容を記憶として脳に刻むというメカニズム:学力・受験勉強に影響
(一夜漬けは、脳が興奮状態のため記憶として残りにくい…早起きして学習するほうが記憶される)
ワクワク遊ぶって!?
幼児期の「脳」の発達のためには、適正な遊びが必要です。そこには ①ちょっときつい事を ②ワクワク しながらやる ③そして、やったね!と喜べる ことが必要になります。 それは ①筋肉を使う活動に ②自発的・主体的に取り組み ③達成感・充実感を味わえる! すると 「頭と心と身体」が 一つになり、 適正な発達につながります。
握力=顎力(あごの力)=学力 になります。
言葉を覚えると子どもは変わる
ものを言いはじめると子どもは泣くことが少なくなる。ことばを用いて苦しいと言えるようになったら、 なぜ泣き声をあげて知らせる必要があろう。この頃になってもまだ子どもが泣いてばかりいるとしたら、それは子どもの周囲にいる人たちの罪だ。 (J、ルソー「エミール」より)
愛着形成:アタッチメント(受容)~他律~自律~自立へ向かうように!
子どもの言いなりになっていませんか?
「子どもの最初の鳴き声は願いである。気をつけていないと、それはやがて命令になる。初めは助けてもらっているが、しまいには自分に仕えさせるようになる。」(ルソー著、エミール(上)より)
親が子どもの命令に従い続けると、子どもが親に命令するという権力志向が育ってしまいます。これは、道徳的歪みとなったり、失敗した時や思い通りにならない時に他人や親に責任転嫁したりするなど、後々まで引きずることとなります。
さあ、どこで折り合いをつけるか、どこまで頑張らせるか、どう我慢させるか、どのタイミングで抱っこしようかなどなど、親としては毎日毎日悩み続ける日々でしょう。
子どもの言いなりにならずに、我が子が自立して成長するために!
たとえば、マーケットでお菓子が欲しいと泣き出す場面では・・・
まずは、愛着形成が大事です。親が「無条件に受け止めてあげる」ことです。言いなりになることと、受け止めてあげることは別ものです。「欲しかったね。痛かったね。嫌だったね。その気持ちわかっているよ。」などと状況を言葉にして気持ちをくんであげることです。
第二に他律。他から気持ちのコントロール(切り替え)をしてあげることです。「ほら、お茶飲みに行こうか」「あれで遊ぼうか」などと、気持ちを別のところに向けるのです。
第三に自律。自分でコントロールできるように意識させてあげることです。「我慢できるかな? 我慢できたね」「えらいね~、自分で泣き止んだね!」「おうちで、食べようね」など
第四に自立。「さー、車に乗ろうね」と、直接的行動に!遊びや排泄、食事、着替え、片付けなど、自分がやろうとすることを自分でやり遂げれるように手や口を出しすぎないことが大切です。子どもの言いなりにならないように、子育てに「愛着~他律~自律~自立」を意識してみてください。
しつけって!?
「しつけを強制しません」と入園のしおりに書きました。 しつけと虐待は紙一重と言われます。親がしつけとして叱るのは、子どもに命の大切さを教える時だけで、それ以外はほとんど自分の感情で怒っていることに気づいてください。「早くしなさい。」と声を荒げることはありませんか?あるいは「早くしなかったら・・・出来ないよ。そんな子は・・・」などと脅すような手法もあるでしょう。叱られ、脅されたら子どもはおびえ、不安になり親の言うとおりに行動します。これはしつけがうまくいったのではなく、脅しという罰を使った支配であることを理解してください。親としても毎日が「未知との遭遇」でしょうが、知ることから始めましょう。
(参考:子どもの心のコーチング・菅原裕子)